ラルタンについて

インプラントについて

そのインプラント大丈夫ですか? 使用するインプラントも実績があり信頼のおけるものを使用しているかどうかの確認は非常に重要です。ちなみに私が使用しているのはストローマン社のインプラントです。40年近い実績と世界のシェアーNo1のインプラントです。難点は値段が少し高い点ですが何よりも患者さんに安心して使用できるので、当医院でインプラント治療を提供してからずっとこのメーカーの物を使用しています。私も日本人なので日本のメーカーを応援したいのですが、日本製インプラントに関しては様々な要因から世界的なシェアーがほとんど無くまた、評価データも少ないので使用経験がありません。

去年非常に興味深いデータ“スウェーデンにおけるインプラント治療の有効性分析:早期および長期インプラント喪失について”が発表されました。研究内容は2003年にスウェーデンでインプラント治療を受けた患者約2万5千人から無作為に患者を抽出し早期および長期のインプラント成績を調べたもので、使用したインプラントはストローマンを含めた3大メーカ(A社・B社)とその他のメーカーが含まれました。結果はインプラント早期喪失(インプラントが骨と結合しなかったケース)がストローマン社製インプラント0.7%。A社1.3%B社1.5%、その他メーカー3.5%でした。また、長期喪失(9年後)ではストローマン社製インプラント0.5%。A社2.4%B社2.5%、その他メーカー3.8%という結果でした。

このようにストローマン社製インプラントが最も良い成績が証明された研究結果でした。使用するインプラントにより治療成績が違うことが明らかになったことは今までは無く初めての報告となりました。本当に当医院で良いインプラント使用してきて良かったと思います。もちろん他のインプラントを使用したこともありますし、良いインプラントも多くありますのでコピー商品や安かろう悪かろうのインプラントかどうか賢い患者さんは調べてみる必要があると思います。ここは担当される先生に確認されるとよいと思います。

インプラント喪失率比較表

当医院のインプラント治療実績
インプラント残存率(カップラン・マイヤー分析)

観察期間 経過インプラント数 インプラント喪失数
累積残存率(%)
0~1年 2,981 27 99.1
1~2年 2,833 10 98.7
2~3年 2,660 2 98.7
3~4年 2,514 4 98.5
4~5年 2,291 4 98.3
5~6年 2,070 3 98.2
6~7年 1,819 2 98.1
7~8年 1,556 5 97.8
8~9年 1,291 3 97.5
9~10年 1,077 4 97.2
10~11年 946 2 97.0
11~12年 871 1 96.9
12~13年 779 4 96.4
13~14年 683 2 96.1
14~15年 568 1 95.9

インプラント治療後の管理の重要性
インプラントを失ってしまうケースの約2/3はインプラント周囲炎によるものです。多くの患者さんは歯周病により歯を失ったケースが多いので、もともと歯周病になりやすい体質を持っていると考えてもらう必要があります。ですから治療前より徹底したブラッシングが重要になってきます。
日々の歯ブラシはいうまでもなく、歯と歯の間の歯垢(プラーク)を取るためには歯間ブラシ、フロスも十分に行う必要があります。
また、インプラント治療を受けた患者さんの多くは歯槽提がかなり吸収しているので、歯ブラシを歯肉近くまで届けることはかなり難しくなる状態も多々あり、そのような状態では、音波歯ブラシが非常に効果をあらわし、有用と考えます。なかには音波歯ブラシの振動が気になり使用したくないと言う患者さんもいますが、長期にお口の健康を保つためには必要なことなので慣れてもらうことが大切です。かく言う私もこの振動は苦手だったのですが、意識的に使用しているうちに慣れてきたので問題ないと思います。
次に重要なのは定期検診です。この検診では歯およびインプラント周囲組織(歯肉や骨など)の検査を行い健康な状態なのか炎症を起こしているかなどのチェックを行います。また、この段階で歯垢(プラーク)の付着状態を確認し、しっかり歯ブラシが出来ているのか細菌の取り残しが多いか少ないかをチェックします。
歯を失いインプラント治療等をした状態では、歯ブラシやフロスが届きにくく磨き残しが結構あるのが事実です。この段階で磨き残しの部分を確認してもらい、どのように歯ブラシを当てればこの歯垢が除去できるのか担当衛生士が指導し、実際に歯ブラシを当ててもらい除去できるのを確認してもらいます。このような指導と実践により、患者さん自身が行う歯ブラシも少しずつ確実なものになっていきます。
先ほどの歯周組織のチェックで問題ない患者さんは、衛生士が歯の面についた汚れや細菌を特殊な装置でクリーニングし細菌が付着していない状態まで磨き上げます。この作業により頑固な細菌の巣も取り除くことが出来るので歯やインプラント周囲組織の健康が保たれるわけです。歯周組織のチェックで炎症を起こしている場合は、もう一度歯石を取ったりする必要が出てきます。
このように定期健診を行うことで、歯周組織に炎症等の問題が生じた場合は早めに対応することが出来ます。また、専門家の衛生士がクリーニングすることで細菌の蓄積を抑え、歯ブラシ指導により患者さん自身が日頃から細菌を除去できる環境づくりが可能になります。
この定期健診を怠ると多くの時間とお金をつぎ込んで良くした健口状態があっという間に崩壊してしまうケースがいくつかあり、その姿を目の当たりにしている我々は、この定期健診の重要性を改めて訴えたいと思います。

インプラント治療前に
多くの患者さんは歯周病が原因で歯を失っています。
この状況を放置したままでインプラント治療を行うと多くの場合、インプラント周囲炎になってしまい予後不良という結果になってしまいます。
ですから、インプラント治療を行う前にこの歯周病の治療をしっかりしておく必要があります。まずは各患者さんにあった歯ブラシ指導を行い、各自がプラークコントロールを十分に行えるよう指導し、管理してもらうことが基本になります。以上のことは患者さん自身が主体となって行う治療です。
次にばい菌の棲家になっている歯石を除去する事が大事になります。歯肉の浅いところに付着した歯石は比較的簡単に取れますが、少し深いところに付着した歯石はかなりトレーニングした歯科医師や歯科衛生士でないと取りきることはできません。また、5mm以上の深さにある歯石はどんなベテランがやっても取り残しが出てしまうので、このようなケースの場合は歯肉を捲ってとる必要があり簡単な手術を行わなければ歯石を取りきることはできません。このように歯石を取りきるのは簡単ではなく、トレーニングを積んだ経験の豊富な歯科医師・歯科衛生士が担当しなければ良い結果を得ることはできませんし、歯周病治療を基本にしたシステムを構築した歯科医院でないと解決できません。あなたが受けようとしている歯科医院でインプラント治療を受けるなら、あなたの歯周病が良くなったのかどうかがその判断基準になるので参考にしていただければと思います。

インプラントの種類と構造
インプラントの種類も各メーカーにより様々でが、現在ほぼ似たような形態になってきました。
現在主流になっているインプラントはチタンで出来ており、形態は円錐形でネジ状、表面がごく僅かに凸凹した粗面になっています。当医院では、世界的にも多く使われ、長期の治療成績も良好なストローマンインプラントとカムログインプラントを使用しております。
歯科インプラントは人の歯でいえば根の部分のことであり、歯根だけでは歯として機能しません。 ですから、インプラントには歯を被せる為の土台が必要になります。この土台の事をアバットメントと言います。この土台(アバットメント)の型をとり、冠を作り、セメントでアバットメントに冠をつけて人工の歯が出来上がります。もう一つの方法は、ネジで冠をインプラントと接合するものもあります。これは前歯部など審美性が要求される部位に良く用いられます。

インプラントの種類 ストローマン

プラットフォームスイッチングインプラント

このインプラントは前歯のインプラント治療をより審美的に修復するために有効なものです。前歯の治療でも1本歯が無いような場合は比較的自然な感じに修復できますが、2本以上歯が無いようなケースでは自分の歯と同じような自然な歯茎のラインを再現することは極めて難しいことです。何故ならば、インプラントを植立し傷が治った後、土台を接合し冠を被せるのですが、この接合部分の周囲の骨が高さ幅共に1.5mmほど吸収されてしまうので歯と歯の間の歯肉が退縮して自然な歯茎のラインを再現することが難しかったのです。
プラットフォームスイッチングインプラント

しかし、最近インプラントの形状や構成が進歩し、この接合部の骨の吸収を抑えることが出来るようになり、これらの症例でもある程度自然な感じに修復することが可能になってきました。
各メーカーとも近年このタイプのインプラントを発売し、私もこの7〜8年ほど前歯部にはこのインプラントを使用しておりますが、ある程度の手ごたえを感じております。
 

インプラントイラスト解説
ただし、インプラント治療をする前の状態がかなり難しい症例が多いので、相変わらす骨造成や歯肉移植などと組み合わせての処置となることがやはり多いのも事実です。
それでは実際の症例をお見せしましょう。
インプラント症例 術前

(図3)

写真は術前のもので右上2本の歯が揺れてきて保存不可能で抜歯しました。

(図4)

写真はインプラントを2本植立しそれを土台としたセラミック冠にしました。
インプラント症例 術後
術前の状態より調和の取れた歯肉のラインが確認できます。

インプラントのメリットとデメリット

インプラント治療に適さない方 インプラント治療を望まれてもまれに、治療が無理な人や状況があります。 全身状態が思わしくなかったり病気の種類によっても治療が無理なものもあります。

■禁忌症  

リュウマチ性関節炎、骨形成不全症、骨軟化症、免疫不全症(自己免疫疾患)心理的精神的疾患、重度糖尿病、出血性疾患、重度の喫煙、若年者(約18歳未満)
 このような疾患をもった患者さんや状態の人はインプラント治療を避けたほうがよいとされてます。
ただし、糖尿病患者もコントロールされ、軽度のものならば問題ありません。
喫煙に関してはインプラントの予後があまり良くないとのデーターがあり、そのへんの説明を患者さんにして禁煙や節煙を心がけてもらってますが、やはりヘビースモーカーの人の予後は良くないのが実感です。

■一時的な禁忌症 

治療されていない歯周炎、インプラント植立部に感染がある、インプラント植立部の骨幅や高さが不足している。
上記に挙げたものはその状況が改善されればインプラント治療が可能になります。
以上大まかにインプラント禁忌症を挙げてみましたが、それぞれの患者さんの病状の程度によりインプラント治療が可能なものもありますのでそのへんは主治医と相談されてください。

入れ歯、ブリッジとの違い

ブリッジ

ブリッジ イラスト

歯を1・2本失うと通常は手前と奥の残った歯を土台にしてブリッジという修復物になります。
これはセメントでブリッジを装着するのでそれほど違和感はありませんが土台の歯に無理な力が加わったり、土台が虫歯になったり根が破折したりして何年かするとやがて抜歯となります。
 

入れ歯

入れ歯 イラスト

このように連続した部位の歯が数本抜けてくると今度は取り外しの入れ歯ということになります。
通常は残った歯にバネを掛けて入れ歯を支えるタイプのものが一般的です。
このほかにもコーヌス冠やアタッチメント(連結装置)を支える歯と、入れ歯に組み込んだものなどもあります。しかし、入れ歯の異物感に耐えられなかったり、入れ歯を支える歯に無理な力がかかったりしてその歯を痛め最終的には抜歯になるケースが多いのも事実です。そして、やがては総入れ歯となってしまいます。